Plot Summary:In Tokyo, a round-the-clock portrait of a man who has lived for forty years as a dropout on the Tamagawa estuary, repairing boats for phantom owners.
東京の南部、多摩川の河口でモーターボートの修理をしながら船で暮らしている初老の男。 彼は捨てられた船や犬たちとともにその川岸に住み続けていた。 彼はある時はカメラに訴えかけるように、またある時は自分に言い聞かせるように自分自身の物語を口にする。 東京都の強制代執行によってこの場所に追いやられたのだと、いつか復讐してやるのだと、彼は言う。 カメラと映画の作り手は彼の話に同意することも反論することもなくただただ話を聞き続け、行動を見つめ続ける。 映画は、一人の老人を通して東京から失われていく風景を描き出す。 ある時、彼は川へ落ち病院へ運ばれたことをきっかけに川岸から撤退することを決意する。 彼が去ったあと、彼を見つめ続けていたカメラは動き出し、海にほど近い河口の中州へと向かう。彼と船と犬たちのその後を見届けるために。