向日葵が3歳の夏に、両親が考え方の違いから父が家を出る形で離婚。以来、八ヶ岳のふもとの一軒家で、一緒に暮らして来た母とは友達のような関係を保ち、東京へ行った父の貴志とは毎年、7月7日に会うのみだった。 20歳の誕生日を目前にした夏の日、勤務先の町役場に母がやって来た。美大の同級生、鈴木一と再婚するという母に向日葵は面食らう。 そして向日葵自身も、20年前の母と同様に、高校卒業と同時に上京した5歳年上の幼なじみの坂井大介と、東京で出会った浅香耕平との間を、親友である由希を交えた上で揺れ動く。 同時に父から異母妹、真理子の存在を知らされる。心臓の手術をする真理子に「父の仕事仲間」として会い、力になって欲しいというのだ。承諾した向日葵は大介と耕平のいる東京と、八ヶ岳の自宅を往復することになる。